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新春編集長インタビュー:ジョエル・フォン=ラーバー

 

 

 ハープライフでは、かねてよりポスト・メストレを巡る男性ハーピストに、エマニュエル・セイソン、レミー・ヴァン=ケステレン、アレクサンダー・ボルダチョフらの名前を挙げ、“次世代三羽烏”と称し、これまで記事でも取り上げてきたが、彼らに次ぐ第四の男、ダークホースとして急追してきたのが、ジョエル・フォン=ラーバーだ。音楽の都のひとつドイツ・ベルリンに住み、外見のマッシブな印象とは裏腹の美しいハープの調べを奏でる。ギャップ萌えする噂の男に、話を聞かせてもらった。

 

-あなたの名前も、徐々に日本で知られるようになってきました。日本に来たことはありますか? また、日本についてどのような印象をお持ちですか?

 

ジョエル(以下、J)まだ、日本に行ったことはありませんが、日本に行くことは長年の夢です。日本の方々の自然や文化に敬意を払う姿勢は素晴らしいと思っていますし、ベルリンではよく日本食を食べているのですよ。

 

-ハープを始めたきっかけをお聞かせください。あなたの外見とハープという楽器のギャップがありまして・・・。

 

J: 実は、家族も私がハープを弾きたいと言っているのを、最初は冗談だと思っていたようですが、6歳の時にサルヴィのニコレッタを買ってもらい、その後ペダルですぐにレッスンを開始しました。ハープに出会ったきっかけとなるような決定的イベントやコンサートは、特になかったかなあ。とにかく、いつも音と見た目に魅了されていましたね。

 

-現在、あなたはサルヴィ・アリアンナ信奉者としても有名ですが、このハープの特徴や愛用の理由をお聞かせください。

 

J:6年前に購入したアリアンナ(No.19222)は、大きな音量、暖かく力強い低音弦、そして音の透明感が魅力で、新しい大きな響板を採用しています。アリアンナはかなり重いハープで、他のモデルよりも弾くのにある程度力が必要で、楽器に弾かされてしまうのですが、割と体を鍛えている私には完璧にマッチしていると思います。この楽器でソロアルバムを2枚録音しましたが、出来にはとても満足しています。今は海外で演奏することが多いので、他にもいろいろなハープで演奏していますが、一番しっくりくる。これからも可能な限り、このアリアンナで演奏します。

 

-昨年はアルバム「レジェンデ」をリリースされましたね。中でも「コロラド・トレイル」は、ビデオの斬新な映像演出もあってヒットしました。現在、何か新たに取り組んでいるプロジェクトはありますか?

 

J: 実はあのビデオ、ベルリンの灯台で撮影したものですが、私はいつも非日常的な空間でハープを弾くことが好きなのです。いま3枚目のソロアルバムを計画中です。オーケストラと一緒にハープ協奏曲を録音するアイデアもあるのですが、まだどのオーケストラとやるかはまだ決めていない段階です。楽しみにしてください。

 

-日本ではハープを習う人が徐々に増えてきています。どうすればハープが上達するのか、アドバイスを頂ければ幸いです。

 

J: 日本でも私の動画やアルバムがきっかけで、この素晴らしい楽器を演奏する人がさらに増えてくれればと思います。特に初心者の方は、弦を弾いた後、そのまま手をリラックスさせることが、実はとても大切だと思います。最初から力を抜いた状態でいれば、より難しい曲を、良い音で演奏するためのベースが確保でき、演奏しやすくなります。練習も必要ですが、まずは自分が楽しめる簡単な曲を、リラックスして演奏することを心掛けてみてくださいね。

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