コロナ禍でイベントが相次いで中止・延期の憂き目に遭う中、いずれもソーシャルディスタンスを反映した万全の防疫態勢で臨む注目のコンサートが2つあるのでご紹介しよう。
※今後のコロナ禍の影響により公演の開催に変更が生じることもあります。ご来場前に各イベントのホームページをご確認ください。
日経ミューズサロン第500回記念ガラ・コンサート 9月11日東京・日経ホール
日経ホールで毎月開催されてきた、内外の一流アーティストを招聘して行われる室内楽コンサートシリーズが、来年50周年を迎え、さらに通算500回の区切りのコンサートとして、クラシックのそれぞれの楽器の黎明期の泰斗ばかりが集結する。ハープ界からは、井上久美子が出演。トゥルニエの曲を2つ演奏するという。「妖精の国~ハープのための演奏曲と舞曲」「映像第1集から、聖堂の入り口で、踊り子ロリータ」。いずれもそのキャリアに相応しい重厚さを湛えた曲だ。きっとハープの存在感を大いに印象付けてくれるだろう。
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山宮るり子ハープリサイタル 11月8日東京・トッパンホール
山宮といえば、2011年開催のリリー・ラスキーヌ国際ハープコンクールで、日本人初の優勝を成し遂げたことが鮮烈な印象として残る。粒立ちがよく、十分にコントロールされた演奏テクニックとその生音は、ますます磨かれ、今まさに脂が乗った状態といえる。その山宮が、8月26日リリースの最新CDで共演したヴァイオリンの奥村愛をゲストに迎え、バロックから近代、前衛まで俯瞰したプログラムに挑む。「ラプソディ/グランジャニー」「月の光/ドビュッシー」に加え、おそらく日本人としてはCD初吹込みになった「モルダウ/スメタナ」、そして「幻想曲/サン=サーンス」あたりが呼び物だ。内容が充実したコンサートになるのは必至。こんな折だからこそ、ぜひ本物を聴きに行こう。
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